2017年06月21日
2017年06月06日
蛍、感じて漢字の世界
よっぴろです。
蛍ネタ。
「感じて・・・、漢字の世界」。
今日の漢字は「蛍」、「蛍雪の功」「蛍光灯」の「蛍(ケイ)」とも読む漢字です。
「蛍」という字の古い字体(螢)は燃える「火」という字をふたつ並べ、
その下にカタカナの「ワ」に似た「わかんむり」を書いて「虫」と書きます。
ふたつ並んだ「火」が表しているのは松明の形。
火の粉が飛び散って光る様子を、
蛍が飛び交う姿にたとえたのが「蛍(螢)」という漢字です。
蛍の卵は水辺のやわらかな苔や草むらに産み付けられ、
羽化して幼虫になると水中へ移動し、脱皮を繰り返して成長します。
その後一斉に地上へあがり、土の中でさなぎの時期を過ごし、
この世に生を受けてからおよそ一年をかけ、ようやく成虫となって飛び立ちます。
湿った草むらの間から蛍が舞い上がる様子を、いにしえの人はこう表現しました。
「腐草蛍と為る(くされたるくさ ほたるとなる)」。
新暦六月十日からの五日間を示す、七十二候の言葉です。
古代中国の人々は、蛍が水辺で腐った草の生まれ変わりだと信じていたようです。
街灯も電灯もなかったいにしえの頃、夜は漆黒の闇が広がるばかり。
人々はそこに魑魅魍魎の世界を想像し、畏怖の念を抱いていました。
でも、初夏の風がおだやかな数日の間だけ、里山には特別な夜が訪れます。
清流のそばに腰掛けて待っていると、無数の蛍が飛び交い始めるのです。
消えては光る命の炎、新月の空にまたたく星たち。
現実の世界では思うように生きられないわが身だけれど、
今夜は魂を身体から取り出して、蛍と自由に遊ばせてみよう。
蛍の季節は、人々を恍惚の宇宙へといざないます。
闇夜で浮遊する青白い光が、恐るべき存在だった古代。
やがて平安の世になると、貴族たちは夏の風物詩として蛍を愛で、
恋の炎に身を焦がすわが身の分身として見るようになります。
恋多き女流歌人・和泉式部は、こんな歌を詠みました。
―もの思へば 沢の蛍もわが身より あくがれ出づる 魂(たま)かとぞ見る
口にはできない恋心は、油断すると身体の外へあふれ出し、
群れ飛ぶ蛍の一団からも離れて、天高く舞い上がります。
やがて源平の合戦のあとには、戦いに敗れた武士の魂がこの世に戻り、
再び戦いに挑む様子が蛍の乱舞に見立てられることもありました。
蛍の点滅が、この世とあの世を行き来する人間の魂を思い起こさせます。
あなたの魂がからだを離れ、出てゆこうとする憧れの場所がどこなのか・・・、
真実を確かめに出かける、平成の蛍狩り。
くれぐれも、蛍の恋路は邪魔なさいませぬように。
漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。
その想いを受けとって、感じてみたら・・・、
ほら、今日一日が違って見えるはず。
それでは、また来週。
山根基世でした。
*参考文献
『常用字解(第二版)』(白川静/平凡社)
『蛍の里 西川祐介写真集』(東方出版株式会社)
『蛍の本』(田中達也/株式会社 日本写真企画)
蛍ネタ。
「感じて・・・、漢字の世界」。
今日の漢字は「蛍」、「蛍雪の功」「蛍光灯」の「蛍(ケイ)」とも読む漢字です。
「蛍」という字の古い字体(螢)は燃える「火」という字をふたつ並べ、
その下にカタカナの「ワ」に似た「わかんむり」を書いて「虫」と書きます。
ふたつ並んだ「火」が表しているのは松明の形。
火の粉が飛び散って光る様子を、
蛍が飛び交う姿にたとえたのが「蛍(螢)」という漢字です。
蛍の卵は水辺のやわらかな苔や草むらに産み付けられ、
羽化して幼虫になると水中へ移動し、脱皮を繰り返して成長します。
その後一斉に地上へあがり、土の中でさなぎの時期を過ごし、
この世に生を受けてからおよそ一年をかけ、ようやく成虫となって飛び立ちます。
湿った草むらの間から蛍が舞い上がる様子を、いにしえの人はこう表現しました。
「腐草蛍と為る(くされたるくさ ほたるとなる)」。
新暦六月十日からの五日間を示す、七十二候の言葉です。
古代中国の人々は、蛍が水辺で腐った草の生まれ変わりだと信じていたようです。
街灯も電灯もなかったいにしえの頃、夜は漆黒の闇が広がるばかり。
人々はそこに魑魅魍魎の世界を想像し、畏怖の念を抱いていました。
でも、初夏の風がおだやかな数日の間だけ、里山には特別な夜が訪れます。
清流のそばに腰掛けて待っていると、無数の蛍が飛び交い始めるのです。
消えては光る命の炎、新月の空にまたたく星たち。
現実の世界では思うように生きられないわが身だけれど、
今夜は魂を身体から取り出して、蛍と自由に遊ばせてみよう。
蛍の季節は、人々を恍惚の宇宙へといざないます。
闇夜で浮遊する青白い光が、恐るべき存在だった古代。
やがて平安の世になると、貴族たちは夏の風物詩として蛍を愛で、
恋の炎に身を焦がすわが身の分身として見るようになります。
恋多き女流歌人・和泉式部は、こんな歌を詠みました。
―もの思へば 沢の蛍もわが身より あくがれ出づる 魂(たま)かとぞ見る
口にはできない恋心は、油断すると身体の外へあふれ出し、
群れ飛ぶ蛍の一団からも離れて、天高く舞い上がります。
やがて源平の合戦のあとには、戦いに敗れた武士の魂がこの世に戻り、
再び戦いに挑む様子が蛍の乱舞に見立てられることもありました。
蛍の点滅が、この世とあの世を行き来する人間の魂を思い起こさせます。
あなたの魂がからだを離れ、出てゆこうとする憧れの場所がどこなのか・・・、
真実を確かめに出かける、平成の蛍狩り。
くれぐれも、蛍の恋路は邪魔なさいませぬように。
漢字は、三千年以上前の人々からのメッセージ。
その想いを受けとって、感じてみたら・・・、
ほら、今日一日が違って見えるはず。
それでは、また来週。
山根基世でした。
*参考文献
『常用字解(第二版)』(白川静/平凡社)
『蛍の里 西川祐介写真集』(東方出版株式会社)
『蛍の本』(田中達也/株式会社 日本写真企画)
2017年06月06日
2017年06月02日
2017年05月28日
プリンもいいけどシューもね
よっぴろです。
毎日フル稼働の私。休息もはさみつつ、でも仕事仕事。
昨夜、職場の方が、甘いものをくれました。ラッキー。
今朝食べようと、冷蔵庫から出すと…
くらちゃんに取られました。
ま、おデブまっしぐら!なくらい、最近食べ過ぎなので、我慢しました!
毎日フル稼働の私。休息もはさみつつ、でも仕事仕事。
昨夜、職場の方が、甘いものをくれました。ラッキー。
今朝食べようと、冷蔵庫から出すと…
くらちゃんに取られました。
ま、おデブまっしぐら!なくらい、最近食べ過ぎなので、我慢しました!